e-inoが注目するイチオシシェフをご紹介
この記事では、e-inoが注目するイチオシシェフを2名ご紹介します。
紹介するのは、ピ・グレコのオーナーシェフである福本俊輔さんと、くるますしの二代目大将の高平康司さんです。
イタリア料理と寿司屋ということで、料理の畑はまったく異なりますが、とても魅力的な両名です。
ぜひ最後までご覧ください。そして少しでも興味が湧いたら、一度お店の方に足を運んでみてください。
ピ・グレコ|福本俊輔(大阪市北区)
大阪市北区にあるピ・グレコのオーナーシェフである福本さんについて深掘りしたいと思います。
ピ・グレコは本格派のイタリアンレストランです。店名は、「終わりのない円周率」を意味しており、福本さんの料理への探究心がそのまま店名へ反映されています。
コースを1種類に統一しているのはピ・グレコのこだわりのひとつ。一品一品の完成度を高めるために、今のかたちで料理をて提供しているそう。
コース料理の料金は22,000円から33,000円。その時に仕入れられる素材によって料金が異なります。
新型コロナウィルスが流行してからはディナーのみの営業でしたが、2023年からはランチも再開予定。
ランチの内容は基本的にディナーと同様で、22,000円から33,000円のコース料理1本での提供を考えているそうです。
福本さんの経歴
大阪府出身。京都調理師専門学校を卒業後、リストランテ・ヒロ本店に入社。
リストランテ・ヒロは東京と大阪に店舗を構える超一流のレストラン。
ジャパンイタリアンを料理で体現する唯一無二の存在です。
リストランテ・ヒロ本店にて、約5年間の下積みを経てイタリアへ渡る。
北イタリアのレストランを中心にロンバルディア州、トスカーナ州にて、計7年間の経験を積む。
帰国後、リストランテ・ヒロ大阪店料理長に就任。
リストランテ・ヒロ大阪店は、大阪市北区のブリーゼブリーゼ5Fにある店舗です。
ランチは2,500円から5,000円程度。ディナーは、5,000円から10,000円で楽しめる高級イタリア料理店です。
2013年4月大阪西天満にピ・グレコをオープンする。
2018年、2019年にミシュランガイド京都・大阪+鳥取において念願の一つ星を獲得する。
福本さんが作る料理の魅力
福本さんが作る料理の魅力をひとことで表現すると「高級時計のような繊細さ」です。
PATEK PHILIPPE、AUDEMARS PIGUET、VACHERON CONSTANTINの世界三大時計をご存知でしょうか?
これらの時計は、スイスに工房を構えるブランドであり、職人の緻密な仕事により作り上げられています。
福本さんの料理は、高級時計を彷彿とさせる仕事ぶりです。
コース料理で運ばれてくる一品一品はまさに芸術的で、すきが一切ありません。
細やかな味付けはもちろんのこと、見た目の色使いや香りはすべて計算されています。
くるますし|高平康司(愛媛県松山市)
愛媛県松山市にあるくるますしのオーナーである高平さんについて深掘りしていきたいと思います。
くるますしは、愛媛県松山市一番町にあります。一番町は、道後温泉のある町として有名で、毎年多くの観光客で賑わっています。
くるますしは、もともと高平さんの父親がオープンした寿司屋で、温泉街の寿司屋として長らく愛されてきました。
二代目として高平康司がお店を受け継ぎ、くるますしをアップデートした結果、ミシュラン2つ星を獲得するまでに成長させることができました。
くるますしの料金はひとり22,000円。内容はおまかせコースのみとなっています。
つまみ、にぎり、お椀から構成されており、10品程度の握りを堪能することができます。
席はカウンター8席のみで、いかにも寿司屋らしい寿司屋の店構えとなっています。
高平さんの経歴
子供の頃からくるますしで寿司を握る父親の背中を見ながら育つ。
16歳の高校入学と同時にくるますしの厨房に立つ。高平さんの寿司職人としてのキャリアをスタートさせる。
高校卒業後は、上京し他の店舗で修行することを決意。日々うまい寿司屋を食べ歩きながら、職人としての腕と舌を磨く。
ミシュラン三つ星店である、鮨よしたけで5年間修行する。
その後、地元の愛媛に帰り、くるますしの大将としてカウンターを仕切るようになる。
東京で修行をしたあと、改めて愛媛の魚に触れてみて感じたことは、魚の品質の良さだという。
特に、愛媛の魚にはストレスが少ないことに気付き、そこからは魚によって仕込みのやり方を変えるようになる。
東京で学んだ仕込みをせずとも、愛媛の魚の魅力を引き出せると確信し、独自の研究を続ける。
このような、日々の研究が実を結び、瞬く間にミシュラン二つ星を獲得。愛媛県のだけでなく、全国の寿司ファンの舌を唸らすようになる。
高平さんが作る料理の魅力
高平さんが作る料理の魅力は、魚のうまみを最大限にいかす仕込みの技術とその目利きです。
仕入れてくる魚によって、仕込みの方法が異なります。例えば愛媛で採れる魚と、瀬戸内海、北陸地方で採れる魚は種類は同じでも仕込みの方法が異なります。
なぜなら、採れる地域によって魚が持っているストレス量が異なるから。過度に仕込みをし過ぎると、魚が持つ良さを消してしまうことに繋がります。
仕込みの前に目利きをし、どのような状態でお客さんに寿司を提供するのか。この仕込みと目利きが高平さんの魅力であり、くるますしを名店にする大きな要因となっています。